週刊朝日 1978年10月13日号より
ついに売り上げ二千億円に迫るマンガ出版
読書といえば、文字のものと決まっていたものですが、このころからマンガがずいぶんとハバを効かせてきたようです。まだまだ、大衆の面前で大人がマンガを読むのは恥ずかしかった時代です。
読書の秋異聞
返品率46%と、この六月、月間史上最悪記録をマークした出版界。”読書の秋”ならぬ”読書の秋風”が身にしみる。でも、なかで気を吐くマンガ界。小売りの方も、あの手この手の苦心の策をめぐらす。
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「裏文化」の代表としてのマンガ
ジャンプ、チャンピオンを読んでるヤツを見ると、ぶっとばしたくなるよ。あんなのはマンガじゃねえや。きったねえ。(会社員32歳)
「鉄腕アトム」「忍者武芸帳」で育った世代も、すべてのマンガを受け入れられる、というわけにはゆかなくなってきたようだ。
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それにしても、「中央公論」の劇画特集のタイトルは「劇画を認知すべきか」。一体だれが認知するしないと悩んでいるのかと思えば、それはまさしく「活字文化」なのだと同編集部はおっしゃる。いわばそれは、活字文化を「表」の、マンガを「裏」の文化とみなす発想だろう。
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「裏」文化に押しまくられる、この今日的状況を、さて、あなたはどうみる?
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働きだしていたこのころですが、通勤でマンガを読むということはなかったようです。もちろん、喫茶店で読んだり、ビッグコミックを買ったりはしていたのですが・・・
この最初にあるマンガじゃないというところは、当時流行りだした余り、ストーリーもなく、ギャグの連続で描かれているマンガのことをいっているのだと思います。劇画やスポコンマンガは、面白く読んでいました。
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